私（わたし）は、他人（たにん）と自分（じぶん）を比（くら）べ物事（ものごと）を悲観的（ひかんてき）に考（かんが）え、後悔（こうかい）したり悩（なや）んだりする事（こと）があります。
　長男（ちょうなん）が病気（びょうき）になってからは一緒（いっしょ）にいる機会（きかい）が増（ふ）え、健康（けんこう）なお子（こ）さんと長男（ちょうなん）とをよく見比（みくら）べるようになりました。その度（つど）、健康（けんこう）だったらなあ、とか歩（ある）けて良（よ）いな、等（など）と考（かんが）えます。
　長男（ちょうなん）は自分（じぶん）の体（からだ）が不自由（ふじゆう）で健康（けんこう）な人（ひと）のように駆（か）け回（まわ）ったりする事（こと）が困難（こんなん）ですが、一度（いちど）も不平（ふへい）や不満（ふまん）を言（い）った事（こと）がありません。「片足（かたあし）ないの不便（ふべん）じやない？」と聞（き）いたのですが、「全然（ぜんぜん）」ただこの一言（ひとこと）でした。不自由（ふじゆう）な体（からだ）からは一生（いっしょう）逃（に）げられずどう考（かんが）えたって不平不満（ふへいふまん）ばかりかと思（おも）っていただけに拍子抜（ひょうしぬ）けしました。
　長男（ちょうなん）は健康（けんこう）な人（ひと）と不自由（ふじう）な自分（じぶん）を比（くら）べる事（こと）などしていなかったのです今（いま）を精一杯（せいいっぱい）生（い）きています。
　　　　ありがとうございました。